ドイツ

【2021年最新版】【日本との違いを徹底解説】ドイツの予防接種

こんにちは、Cocoです!

今回はドイツの予防接種の種類、時期について日本と比較しながら書いていきたいと思います。

ドイツの予防接種の種類

基本的にはほとんど同じですが、ドイツのほうが混合ワクチンが多いです。

日本にはないタイプのワクチンをご紹介したいと思います。

①6種混合ワクチン

日本でいう4種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)+B型肝炎+Hibが入っています。

例えば日本では生後3か月では基本的に4種混合、B型肝炎、肺炎球菌、Hibの4本注射をしますが、ドイツだと注射は2本で済みます。

②MMRVワクチン

日本では麻疹風疹混合ワクチン(Measles, Rubella)、水痘(Varicella)、おたふくかぜ(Mumps)と1歳になると3本打たなければいけないのに対して、ドイツではこれら4種がすべて混合されて1本になっているものが主流です。

③MenC

C型髄膜炎菌に対するワクチンです。

日本では定期接種ではありませんが、寮生活をする前に4価髄膜炎菌のワクチン接種が推奨されています。

日本とドイツの予防接種の時期

※2021年3月現在

まずはドイツの予防接種スケジュールから。

https://www.rki.de/DE/Content/Infekt/Impfen/Materialien/Downloads-Impfkalender/Impfkalender_Englisch.pdf?__blob=publicationFile

まとめると、

生後6週 ロタ①

生後2か月 6種混合①+肺炎球菌①

生後3か月 ロタ②

生後4か月 6種混合②+肺炎球菌②(ロタテックなどの3回のロタの場合はここでロタ③も)

生後11か月 6種混合③+肺炎球菌③+MMRV①

生後12か月 MenC①

1歳3か月 MMRV②

9-14歳 HPVワクチンを2回接種

続いて日本の予防接種スケジュール

引用:NPO法人 VPDを知って子どもを守ろうの会 https://www.know-vpd.jp/children/

基本的なスケジュールの1例は

生後2か月 ロタ①+Hib①+肺炎球菌①+B型肝炎①

生後3か月 ロタ②+Hib②+肺炎球菌②+B型肝炎②+4種混合①

生後4か月 Hib③+肺炎球菌③+4種混合②(+ロタ③)

生後5か月 BCG+4種混合③

生後8か月 B型肝炎③

1歳 麻疹風疹①+水痘①(+おたふく①)

1歳1か月 Hib④+肺炎球菌④

1歳5か月頃 4種混合④(3回目から6か月以上、標準的には1年~1年半後)+水痘②

3歳 日本脳炎①

3歳1か月 日本脳炎②

4歳1か月 日本脳炎③

6歳(保育園の年長時) 麻疹風疹②(+おたふく②)

9-12歳:日本脳炎④

小6-高1までの女子 HPV①~③

日本とドイツを比較すると、受診の回数も注射の本数もドイツのほうが少ないことがわかります。

ドイツのほうが4種混合の成分(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)がはやくはじまること

日本のほうがHib、肺炎球菌、4種混合の接種回数が1回多いことが異なる点です。

ドイツにあって日本にないワクチン

MenCはドイツでは定期接種ですが、日本では定期接種ではありません。

また、ドイツではおたふくは定期接種ですが、日本では任意であり、これも異なる点です。

日本にあってドイツにないワクチン

日本脳炎とBCGは日本では定期接種ですが、ドイツでは定期接種ではありません。

結核も日本脳炎もヨーロッパは流行地域でないため必要なく、日本に戻ってから接種するので基本的には大丈夫です。

BCGは日本での定期接種の期間が1歳までとなっており、もし1歳をすぎた後に接種する場合は任意接種となります。

ですが、BCGの予防接種の目的は「乳児期に結核に罹患した際の重症化を防ぐ」というものですので、1歳を過ぎて帰国する方は基本的に接種する必要はないです。

小太郎も1歳を過ぎて日本に戻る予定なのでBCGは打たないつもりです。

日本脳炎の定期接種の期間は生後6か月から7歳までと長いので、海外にいる期間に応じて出国前か帰国後のどちらに打つかかかりつけの医師に相談してみるのがいいと思います。

7歳を過ぎた後も日本に帰国後自費で接種することはできるので、わざわざ流行地でないドイツで(しかも自費で)接種する必要はあまりないかと思います。(ドイツでも、病院によっては日本脳炎のワクチンを打つことができるところもあるようです)

イエローカードとは

日本では母子手帳に予防接種の記録のページがありますが、ドイツでは予防接種カードが手渡されます。

予防接種証明書」 通称イエローカード

これを予防接種のときに持参し、シリアルナンバーのかかれたワクチンのシールや日付などを記載してもらいます。

日本に帰国した後もこれが予防接種の証明になるのでなくさないようにしましょう。

いつ出発するのがいいの?

いろんな違いについて述べてきましたが、一体いつドイツに出発するのがいいのか。

というよりも、出発に合わせてどのように日本での予防接種を組んだらいいのか。

小太郎は生後2か月になると同時にロタワクチン①のみ日本で接種し、ドイツで注射をスタートさせたのでスムーズに移行できました。

ドイツが混合ワクチンのため、日本で予定通り打ってからドイツへ来るとHibなどが過剰になってしまう可能性があります。

大きくは問題ないのかもしれませんが、ドイツでのスケジュールにのれるようかかりつけの医師に相談するのがよいでしょう。

例えば、日本からドイツへ行く場合、生後4か月で行く予定のお子さんは、

生後2か月でロタ①+B型肝炎①+肺炎球菌①+Hib①

生後3か月でロタ②+4種混合①

生後4か月でドイツにて6種混合+肺炎球菌②

などのように調整するとドイツのスケジュールにスムーズに移行できるのではないかと思います。

ドイツから日本に帰る分にはワクチンは過剰になる心配は少ないですし、どの時期に帰っても特に問題はなさそうに思います。

以上、日本とドイツの予防接種の違いについてでした!